ローコスト住宅が流行っています。確かにこの不況下ですから、家のコストも抑えたいですよね。とはいえ、家があるだけで住みづらいとなるとそれはそれで買った意味がありません。ローコストであっても、やはりここだけは譲れないというのが、耐震性と断熱性です。この点へのこだわりを売りにするローコスト住宅を手掛ける会社もありますね。例えば、東海地方では知られた存在のグッドリビングなどはいい例です。グッドリビングは、今までのローコスト住宅には無かった住宅の基本性能も充実している住宅こそがローコスト住宅業界を変えていくといわれています。まさに理想のローコスト住宅ですね。
ローコスト注文住宅と言えば、低予算住宅、つまり妥協と我慢の代償というイメージが付きまといますが、注文住宅としてあえてローコストを選択するという視点で解説したいと思います。住宅コストを抑えるためには、徹底的に性能に関係ない部分の無駄を削ぎ落とす事が大前提であり、これなくしては健全な住宅にはならず、欠陥住宅となってしまいます。骨格や耐震設計などは現在の最新基準をきちんと満たす(つまりコストがかかっている住宅を差異がない)事が必要です。その上で建物構造をシンプルで延べ床面積をミニマム化し、内装では、内装材に通常は見えないところにしか使用しない建材を利用したり、壁紙自体を無くしたりといった工夫でトータルコストを下げていくというのが本来の姿となります。
この様な方式は、かつての価値観で言えば消極的な選択肢でしたが、最近は事情が変わってきました。それは、ミニマム、つまり最小限の生活こそが真に豊かな生活である。という価値観を持つ世代が増えてきたことです。彼らは、建物のシンプルさや、建材むき出しの内装に価値観を感じ、狭小住宅であることは、光熱費や維持費の無駄が省け、エコにもなると考えます。その意味では、これから年寄りの単独世帯が増え、多数の部屋を持つ住宅価値は下がっていくという意味においても、資産価値の目減りが少ない優良な物件になっていくでしょう。